阿蘇市
りあん
中学生の頃から飲食店をしてみたいと思っていた、ご主人の義竜さん。愛さんと結婚してから、念願の飲食店を構えることに。
お店を構えた場所は、阿蘇で生まれ、阿蘇で育ったお二人にとっては子どもの頃から馴染みのある阿蘇神社の門前町。
当初は義竜さん一人でアルバイトを雇ったりお店を切り盛りしていたが、次第に手が回らなくなり、愛さんにも勤めを辞めてお店を手伝ってもらうことに。
しかし、その直後「熊本地震」が発生、その後の阿蘇山の噴火など災害が続き、阿蘇神社への参拝者も減少。同時に来店者も激減という大変な状況に。
なんとか震災を乗り越えて、ようやく観光客の人が戻り始めた矢先に、今度は新型コロナウイルスが世界的に蔓延。
再度の困難が降りかかることに。
新型コロナウイルス対策として、密の回避が謳われているなか、十分な広さのない店舗では、席を離しても離しきれない距離となってしまい、せっかく来店してくれたお客さんにも心配をかけてしまうことに。
対策として、テイクアウトをはじめ、ランチとテイクアウトの二本立てにしたところ、今度はオペレーションが追いつかないという事態に。
「せっかく来店いただいたのに、どちらのお客様にも待たせてしまう結果になってしまった」と義竜さん。
そのような状況下でも、お祭りやイベントに出店してテイクアウトのメニューの「肉巻きおにぎり」を販売していたことから、徐々に「肉巻き」の”りあん”という印象がお客さんに定着してきていたという。
りあんの「肉巻きおにぎり」は、串に刺した棒状のご飯のまわりに豚バラ肉を巻いて焼いてあり、おにぎりと言っても手を汚さずに食べることができる。
見た目もインパクトがあり、手軽に食べ歩きにも好評になり、徐々に人気になることに。
「肉巻きおにぎり」が好評になってきたことを受け、思い切ってランチをやめて、肉巻きおにぎりのテイクアウト一本に絞ることに。
新型コロナウイルスが落ち着いてきたタイミングの2023年3月にランチ営業を終了。
その後は店内もテイクアウト用にレイアウトを変更し、看板も一新。肉巻きおにぎり専門店として再スタート。
お客さんには注文後呼び出しベルを渡すなどで、効率化も図ることで、結果ランチ営業時よりも売り上げも増え、オペレーションも効率化されることに。
「なによりお客さんを待たせたり、入店を断ったりすることがなくなったことはよかったと思う」と義竜さん。
「まとめて数本購入してくれる方もいるので、実質お客様の単価も上がったような」と愛さん。
実はランチをやめるにあたり、経営者として義竜さんはとても悩んだという。
愛さんが「あそ未来創造塾」という講座に参加され半年間さまざま講義を受け、同じ阿蘇地域の塾生との交流がきっかけで、思い切ってランチをやめて「テイクアウトのみにするという」提案を義竜さんにしていたという。
もともと実家が農業や養豚をされていることから、お店で使うお米は自家製米。
しかも、義竜さんのお父さんのこだわりで、無農薬の合鴨農法で栽培したお米。そのお米をおにぎりに使っているという贅沢な一品。
さらに、選べる高菜ご飯の高菜漬けは、義竜さんのお母さんの手作り。もちろん高菜も無農薬。
あまりPRされていないが、安心安全の食材を使った「肉巻きおにぎり」であることも判明。
もちろん味も抜群。
今後はテイクアウトを主体とした2店舗目を計画中。こちらの店舗は地域の方にも食べてもらえるようなお弁当を販売したり、無農薬のお米や高菜などの販売も行いたいと考えているとのこと。
熊本地震後は2週間ほど断水していたが、家の裏に湧水があることで、ポンプを水道管に繋ぎ蛇口から湧水がでるようにして生活。
水が出ないという不便は一切なかったという。
「これも阿蘇に水が豊富だということだからできたことだと思う」とお二人。
いつも美味しい水が豊富にあるので気づかないし、水を買うとか、水を汲みにいくとか考えたこともないという、贅沢な阿蘇の暮らしをしている。
移住者や旅行者の方から話を聞いて、あらためて阿蘇の良さに気づくこともまだまだたくさんあるという。
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